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ジャンプを斜めと正面から見るブログ

※連載陣についてあれこれ、累々戦記を最終稿に。願いのアストロ追加。※週刊少年ジャンプの掲載順バレ・打ち切り戦線考察、掲載順データなどを取り上げてます。内容バレは取扱いません。

2023年度金未来杯感想・最終版

もうそういう季節です。

判断基準としましては、読み切りとして一定水準以上は最低条件、優勝作品はほぼ連載となる金未来杯なので連載となってどうかも支持するしないの基準となります。

あくまでも個人の感想です、何の参考にもなりません。優勝とかまず当たりません。
お気軽にお目通し下さい。
この記事は更新する度に上がります。










【ほうきの狩人/支持しない】
っぽさとこぢんまりの集まり。
まあ、達者です。絵は見辛いなどはなく白黒のバランスもいい。デザインも受け入れやすく最後まで読み進める上で引っ掛かる部分もない。話もハンター稼業をしている主人公がひょんな拾い者をして……というベタ王道ですが、フクロウの性格がやや独特なので独自性も一応出ていますかね。
しかし基本的に世界も画面も演出もこぢんまりとしています。別に世界が広がってないといけないことはないんですが、せっかく空飛ぶ箒を主軸としているのに画面も演出も小さく纏まっているのは余りにも勿体ない。
具体的に書きますと、空という広い行動範囲があるにも関わらず画面構成に箒を中心とした引きの絵がほぼありません。なので普通の箒の速さがどんなものか分からないし付随して羽丸がそれらと比較してどう凄いのか全く表現出来ていません。サラマンダーを突き破ったのも凄いことなのか受け止め辛いから、魅せの場面になりきれていない。引きの絵が無いと速さが感じられないだけでなく空間を表現出来ていませんから、飛び回れている利点を全く活かせていないと思います。
またそれにこれまた付随しますが、演出が上手くいってないお陰で何が凄いとか強いとか早いとか全部「っぽい」止まりになってしまっている。フクロウが凄腕なのも羽丸がじゃじゃ馬高性能なのも言葉止まりで凄腕っぽい高性能っぽいまでしか感じ取れず、魅力に繋がっていません。何せフクロウの腕前を見せた冒頭はほぼ止まっているような絵面でしたし羽丸の性能は明確に「羽丸の」という描き方は全くされてませんから、惹かれようがない。加えるとボスの炎もせいぜい制裁に手下の顔をちょっと焼いただけしかしていないので、サラマンダーが本当に凄い技か分からないしそれを突き破ったことに爽快感が生まれない。サラマンダーは凄い技っぽいだけ、それを破ったのは凄いっぽいだけ。物語としてあんまり面白くありません。

長々書きましたが、詰まるところ絵が上手めの普通の読み切りでした。金未来という舞台を考えると明確に力不足で、支持は当然出来るはずもなく。連載化は出来る題材ではありますがそれだけ、来られても短期打ち切りしか見えません。





【部屋の一族/支持しない】
マジで困った。
結論は先に出ました。ただ当初は物凄く漠然とした感覚的なものなので言葉にしにくかった。
ドロボーと華との心の交流、部屋の一族という謎の存在を生かした話作り、綺麗な締め。まず物語としてはよく出来ていました。特に華の心が溶き解れていくさまが丁寧に描かれていたのが、読み物としての良さに直結していましたね。
ただこういう場合によくある事で、よく出来ていた分連載にはしにくそうです。部屋の一族という存在から話を広げることは可能ですが、殺しも厭わぬ異能力集団という部分しか見えてこないので、何故この集団が警察から警戒されるほどの存在たりえているのかが説明不足。多分能力を使って裏稼業に関わっているなんでしょうが、それならそれとキチンと提示した方が次への広がりをイメージしやすかったり話の続きへの期待に繋がったりしたと思います。こいつらがどういう奴か見えてこないからドロボーの言葉が言葉だけになり、捕まえるからという部分にイマイチ興味が湧かない。
んで上記にそのまま関連してかつ言葉にしにくく何となくこれかなと思った「支持しないになる理由」は、華の心の動きや華との交流をメインにし過ぎて、ドロボーが物語の主役になってないんですよ。読み切りとしてよく出来ているのはあくまでも華が部屋の一族という存在に出会ってあれこれという物語としてであって、ドロボーはいわば脇役やオプション。中心にいない。となるとまず当然華が主人公の話はこれ以上広げようがありませんし、ドロボー主人公の話に興味を持とうとしてもあくまでも脇役止まりで描写が足りないし具体的にどういう展開が待ち受けそうかの提示がない。殺し厭わぬ集団相手としてもバトル展開を期待するような作りにはなってませんし、部屋の一族そのものも謎部分がほぼ出尽くしてそうで沢山出てくる相手としては魅力に欠ける。期待を持ちようがない。ちょっと連載に想像を働かせるのは難しいです。何のジャンルで来そうか分からないことには、連載化したらこんな作品になるんだろうなという支持が難しいんですね。

ドラマってやはりドラマ部分に偏重し過ぎると作品の構成として連載向きじゃなくなるんでしょうか。読み切りとしては面白かったなと言えるんですが、連載という方向は全く見ていない作品になっちゃった感がありました。





【カンヴァステラ/支持しない】
合わん。
基本的にしっかりした作品です。カイガの変人だろう部分と主人公らしい部分は共に強調されていて人物像が曖昧にならず、かつ人助けもし凄さも見せと好きにならせる要素も散りばめてある。絵が実現するという分かりやすさ、しっかりとした勧善懲悪に最終目的と展開や連載のしやすさも満たしていて、金未来向けとしても考えて作られているなと。「画家」が「画家」たる部分が若干曖昧で顕現そのものが人依存なのか筆依存なのか両方なのかハッキリしていません……最終目的が筆なので筆依存にも読めますがじゃあ一般人がそれを持っても拙い割に顕現出来るのか無理なのかなど……が、気にならない人は気になりませんし気にさせない程度には漫画として楽しませてくれています。連載となるなら説明すべきですが。
ただ絵を題材にするにはちと画風がのっぺりしている上、画家の巧拙即ち能力の巧拙が画面から伝わらない程度には画力が題材に追い付いていないか題材を適切に提示出来るほど扱いきれていないかが気になりました。例えばカイガの絵だけ物凄く気合い入れて表現して違いを分かりやすくするみたいな、そういう演出の部分で伝わりやすく凄さを見せてほしかったです。そういったものがないと、能力の巧拙判定が台詞頼みになっちゃって勿体ないです。
あとは……完全に好みの問題か解釈の問題かなんですけど、テアって昔完全に死んでいて今のテアはカイガが絵としてテアそのものを一から描いて生み出したものなんですよね?死ぬ寸前だったテアをカイガの力によって命を繋ぎ止めてるわけじゃないんですよね?それがなんか、主人公としてはちょっと狂気的過ぎないかと思ってしまいました。例えばカイガがその点をキチンと認識していてその上でも伝説の筆を……って緩衝があればまだ許容範囲だったかも知れませんが、その敵にこそいそうな狂気を好かれそうなポイントとして描いてるように見えてしまって、合いませんでした。脇役としてならまだ……だったんですが、主人公としてはどうしても支持するものとして消化しきれませんでした。これ敵だよな?がどうしても抜けなかった……。

作品としてはキチンとしています。優勝してもおかしくないかなと思います。だから完全に好みの問題で支持しないです。狂気と思わなきゃ支持するもありえましたが、思っちゃったらどうしようもありませんでした。





【ZOOKEY!!/支持しない】
いらん勇気。
上手いところから書くと見辛さはない。登場人物も最小限で整理されている。物語も読み切りとして上手くやりつつ連載にも繋げられる。こんな所でしょうか。
ただ粗がかなり目立ちます。まずゾーキーの印象が酷く不安定です。飄々としているのか任務や恩義に忠実なのか定かになっていない。取り敢えず2ページ目までの彼とそれ以降の彼は髪の整い具合を抜きにしても別人にしか思えません。敵ボスもとんでもなさそうな雰囲気を醸し出しながら不死身人間と相対する割に強いわけでもなく残虐性も初っ端以外生きていないので見かけ倒し、性格がある程度一貫してるのはルアくらいでしょうか。あと人質が銃を持っていたりいきなり侵入してきた不死身人間に対して用意されている特製麻酔銃、ルアの正体明かしをしたいがために依頼を無視してルアを連れたままボスに突撃したりなどちょっと展開に合わせ過ぎで無理があるなと。ルアをお飾りにしたくなかったんでしょうが、体がいくらでも再生するしそれを使った武器で直前まで戦ってたのにそれがボロくなった程度で武器が無いんでしょは流石に……。
あとまあ一番気になったのは、アンデラがあるのに不死身体質を生かした不死身改造人間をよくぞ題材に選びましたねと。別に不死身体質はアンデラの特権ではありませんが、比較は不可避。となると本当に何でもありで不死身を戦闘に生かしきり画面も派手なアンディに比べ、首が飛べば死ぬし血を与えないと戦闘に幅がなく不死身を戦闘にあまり生かせていないゾーキーは地味で面白味に欠けて見えてしまいます(ちょうどアンディ復活してきたのは不運ですが)。これで話が面白いとか尖ったところがあるなとか絵力あるなとかあればこれはこれでと差別化して楽しめたんですが、そんなパワーは全体的に感じ取れませんでした。そうなるとちょっとサカモトが過る画面も相まって「劣化版」の印象がどこまでも付きまとっちゃうんですよね。

話は普通、絵も画面もそこまで上手くなく、オリジナリティも感じられないとなるといよいよなんでここにいるんだろと思ってしまいました。飛び抜けた欠点があるわけではないですが、加点要素もない。総じて普通未満が結論になってしまい連載化とかそれ以前としか言いようがありません。











【総評】
ぶっちゃけ近年で最低。
昔過ぎると流石にリアルの感覚が薄れてしまうので金未来全体での総論とまでは出来ませんが、少なくともこのブログを始めてからの中では最低レベルだったと思います。
近頃はこれで金未来を名乗るのかという年度の方が多いんですが、その中でも悪い意味で抜けていました。インパクトが弱い、カタルシスが無い、良くも悪くも尖ってるとかもない、薄味ばっかり、読者を見ていない。厳しい言葉が並びますが、正直に書けばこうなっちゃいます。悪い意味で感想を書きにくい作品が続いていて、本当に記事にすることすら難産でした。ホント、なんで開催無しに出来なかったんでしょう。

1.カンヴァステラ
2.ほうきの狩人
3.部屋の一族
4.ZOOKEY!!

並べたらこうなりますが、本音で書くと、

1.カンヴァステラ
2.ほうきの狩人、部屋の一族、ZOOKEY!!

こうです。
カンヴァステラだけ本誌掲載レベル、部屋は本誌に載るけど良かったねで終わりレベル、ほうきとゾーキーはGIGAに載るレベル。カンヴァステラも図抜けているわけでもなく、多分来年も辛うじて思い出せるけど来なくてもそこまで残念でもないくらい。上の感想では優勝してもと書いていますが振り返るとそこまでだったかな、と思う程度。

どこまで書いてもキツい言葉にしかならないんで、この辺りにしておきます。












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  1. 2023/10/31(火) 14:53:01|
  2. ジャンプ感想
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

私も4作品の序列をつけるなら
1・カンヴァステラ(支持する)
2・箒(ギリギリ支持する)
3・部屋(支持しない)
4・ゾーキー(同)でしょうか

作品数の時点で近年の中では最少ですし...開催要件はギリギリ満たせたからやったと言われてもそれほど驚かないと思います

まあ確かに連載に期待できる作品や作者があったかと言われると去年と比べても微妙...。
去年だったら餅の作者の連載は来るだろと思って実際来ましたが
今年はカンヴァステラでさえ来たら良いな程度です
  1. 2023/10/31(火) 17:17:07 |
  2. URL |
  3. 偽東京の鬼退治当番 #-
  4. [ 編集 ]

自分も桐嶋さんと同じ並びでカンヴァス>ほうき>部屋>ゾーキーで、上二つに支持代わりのアンケを入れました。
それにしても桐嶋さんとしてはまさかの2年連続全作品支持しないとは…
このブログの金未来感想を思い出すと、2017年(眞藤先生の除冷師が優勝した年)が特に手厳しい意見を述べられていた印象ですが、あの時とどっちが下でしょうか?
また、歴代金未来を思い出せるレベルで良かった順に並べるとどうなるか差し支えなければお教え頂きたいです。
  1. 2023/10/31(火) 17:53:21 |
  2. URL |
  3. djkoh #-
  4. [ 編集 ]

全部出るまで待ちました。

個人的順位は、カンヴァス>ゾーキー>部屋>ほうきで、金未来杯としてはほうきと部屋が逆になります。部屋は連載化のビジョンが見えなくて、去年のLIERと同じ轍を踏んだように思いました。優勝予想はカンヴァスです。

カンヴァスとゾーキーを支持しました。結果論ですが、4作ともペアもので、2人の活躍を追っていきたいか?ってのが支持するかの決め手になりました。

でもどちらも連載化には難点が多いとも思いました。カンヴァスは話に希望(解決の展望)が見えませんでした。あと絵のアイデアがどこまで持つのか。ゾーキーは設定面でいろんな作品が過ぎりまくりました。(アンデラ、100号、暗号。絵柄はサカモト。)
  1. 2023/10/31(火) 18:34:13 |
  2. URL |
  3. 桃音 #-
  4. [ 編集 ]

書き忘れていましたが、カテゴリが未分類になっていました。
  1. 2023/10/31(火) 18:35:05 |
  2. URL |
  3. 桃音 #-
  4. [ 編集 ]

うぉ、手厳しいですね…。

私は、こんな感じです。
1.カンヴァステラ
2.部屋の一族
3.ほうきの狩人
4.ZOOKEY!!

支持は、どれもしないです。

まぁ、やっぱり金未来杯は、読切の大会(?)なので、連載会議で落ちた作品とか、『一度読み切りで試そう』的な作品なんかで、こんな感じなんですかね?(例の如くバクマン。情報で悪しからずです…)
個人的に数年後にでも、看板作品を描く作家さんがいれば良いなー、くらいですかね…?
  1. 2023/10/31(火) 20:11:57 |
  2. URL |
  3. 脱落王 #-
  4. [ 編集 ]

私も金未来杯開催ではなく秋の読み切り4連弾とかで良かったと思いました。個人的な感想は以下に
1.カンヴァステラ(一番連載できそうで二人の旅路を見てみたい)
2.ゾーキー(悪くはないけど顔はサカモトの南雲、能力はアンデラのアンディ、既視感が強過ぎる)
3.ほうき(発展できなくはないのだけど、それをするには主人公が中途半端)
4.部屋(読み切りとしては悪くない、ただ連載を見据えてなさすぎる)

ただ1位のカンヴァステラでさえ、優勝して連載化したとしても残れるかどうかは微妙なラインだな~というのが正直な感想です。いやまあ、ブラッシュアップして化けたり(逆も然り)、別作品で連載来てもおかしくはないんですが…。
掲載順感想の方で「近未来残らなさすぎ」と触れたことがありますが、連載で来られてもどれもこのままじゃ残らないだろうなと思ったのは今年が初めてです。それぐらい小粒な年だと思いました。
  1. 2023/10/31(火) 23:36:40 |
  2. URL |
  3. さとう #-
  4. [ 編集 ]

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